際立つ音楽的才能、世界的な芸術感性 そして他の追随を許さない高い先見性を兼ね備えたサラ・デイヴィス・ビュクナーは現代の最も独創的なコンサートピアニストのひとりである。その演奏は ”知性、誠実さに加え 全てにおいて完璧なテクニック”(ニューヨーク タイムズ紙)”音楽に貢献する思慮深い芸術家としての手腕”(ワシントン ポスト紙)“魅了され仰天させられる名人技”(フィリピン スター紙)”ビュクナーに勝る者はない”(日本インテューン誌)など世界各地のメディアから絶賛を浴びている。
二十代のビュクナーは、エリザベート王妃国際コンクール(ベルギー)、リーズ国際コンクール(イギリス)、モーツァルト国際コンクール、べートーヴェン国際コンクール(共にオーストリア)、シド ニー国際コンクール(オーストラリア)などで受賞、そして1986年ロシア・モスクワでのチャイコフスキー国際コンクールでは銅メ ダルを受賞、1984年ジーナ・バッカウアー国際ピアノコンクール(アメリカ)では第1位ゴールドメダル受賞など 世界で最も権威ある国際コンクールで数多くの受賞歴を持つ。
演奏では、ソロ、室内楽コンチェルトと幅広い活動を繰り広げ、北米(アメリカ、カナダ)では全ての州と地域で公演実績を持つ。ニューヨーク・フィルハー モニック、サンフランシスコ交響楽団、フィラデルフィア管弦楽団など世界の著名オーケストラとの共演のほか、カーネギーホール 、ケネディーセンター、 ハリウッド ボウルなど権威ある会場に数多く出演。中南米やヨーロッパ各地でも広くコンサートツアーを行う他、オセア ニアではシドニー交響楽団やニュージーランド交響楽団、アジアに於いては新日本フィルハーモニーや上海フィル管弦楽団など多数のオーケストラのソリストとして共演。
現代音楽にも精力的に取り組み、マイケル・ブラウン、ジョン・コレグリアノ、レイ・グリーン、ディック・ハイマン、ヴィテスラバ・カプラロバ、ジャレッド・ミラー、ホアキン・ニンクルメル、西邑由記子の各氏に 新作を委嘱し初演を手掛ける。またビュクナーの多才さは映画やダンス(マーク・モーリス舞踏団とのツアーや 歌舞伎マスクでのパントマイムダンサー 平野弥生)とのコラボレーションなど既存のピアニストの枠を超えた 幅広い活動を展開している。
ビュクナーは数多くの非常に稀なピアノ音楽のレコーディングも熱心にリリースし高い評価を受けている。ルドルフ・フリムル(このCDはニューヨークタイムズに“世紀の発見”として採り上げられた)ダナ・スウィース、ジョセフ・ラム、ホアキン・トウリーナ、ミクロス・ロージャ、そしてフェルッチョ・ブゾー ニ(世界初演のバッハ/ブゾーニのゴルドべルグ変奏曲を含む)各氏の作品集をリリース。 ガーシュウィンのピアノ曲集CDはステレオファイル誌で「今月の最優秀レコード」に選ばれ、 バーナード・ハーマンと フランツ・ワックスマンの作品によるハリウッド・ピアノ協奏曲はドイツの権威ある Deutsches Schauplatten Preisを受賞した。 また2014年には、 無声映画クラシック「マスター オブ ザ ハウス」(カール・ドレイヤー監督1925年制作)をクライテリオン・コレクションDVDのサウンドトラックの演奏を担当した。
マンハッタン音楽大学、ニューヨーク大学、ブリティッシュ・コロン ビア大学で教鞭をとった後、2016年よりテンプル大学(米国ペンシルバニア州フィラデルフィア)音楽学部教授に就任。世界各地の教育機関での マスタークラスや講演会、主要な国際ピアノコンクールの審査員として数多く招聘されている他、ドーバー出版イン ターナショナルの編集顧問も務める。
また、トランスジェンダーの女性としてLGBTQの重要な行事に演奏や公演で参加することも多く、自身の体験を元にした数多くの記事やインタビューが世界各地のメディアで取り上げられる。
米国とカナダの両国籍を有し、現在はフィラデルフィアを拠点に国際的な演奏活動及び教育活動を行なっている。